【依頼①】

5/15
前へ
/28ページ
次へ
「学校に持ってきたゲッ、ゲームが、無くなったんです」 マルコメは、そう小さい声で話した。 まわりの雑音で聞こえなくなるんじゃないかというほどの声。 ゲーム……その言葉に、 直也は眉間にしわをよせ、何かを思ったみたいだが、そこはおいといて話しを続ける。 机に座っている直也は、いつも依頼人の言葉を、右手にシャープペンを持ち、左手で紙を抑え、無表情でメモをとっている。 「調査をする上で、何か俺達に気をつけて欲しいことはある?」 台本通り。 これも毎回言っている事。 すると、今度は一切の間もなしに、 「そっそれは、やっやっぱ、もっもちろん、先生にばれたくないっていうのと、で、ぼっ僕、えーと とりあえずよろしくお願いします!! 」
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加