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「あれは、5日前の事でした……」
そう言って、マルコメは回想シーンに突入し始めた。
その日の3時限目、5年2組の授業は、校庭で体育の時間だった。天気は晴れで、絶好の運動日和。
5年2組の子たちは、元気いっぱいの子が多く、ほとんどの子は、開始のチャイムを待たずして、颯爽と校庭にむかい、渡り廊下を走っていく。廊下を全力で走っているわけだから、時々、先生の怒号が、響いて来る。
タッタッタッという駆け足の音と、先生たちの怒り声が全く聞こえなくなったとき。普段の5年2組には誰もいない。
だが、
今回ばかりはそうではなかった。
丸山広介、ただ一人のぞいて。
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