今 2011年―

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「あ~それね。 それ、100枚単位で集めると景品と交換してくれんだよ。 例えば、100枚でノートとか消しゴム。 500枚とかで小説や、漫画に変えてくれる。簡単に言えば、1枚1円分くらいの価値があるもんなんだよ」 「ふーん」 直也は、隆平の説明をきいても、あまりよくわかっていない様子だったが、とりあえずの空返事。 「目指すは、5000枚、10000枚。それくらい集まれば、俺達の欲しいものが手に入る。直也、お前にもいづれわかるよ。“支持カード”の本当の利用価値が……」 隆平は不適に笑っている。隆平は、少しオタクっぽいところがあるから、隆平の静かな笑いは本当に不気味で仕方がない。初対面の奴がこれを見たら冷や汗がでるだろう。 何にしろ、直也はあまり景品とかに興味は無いが、仕事して貰っている報酬だからやっぱり価値があったものがいいという考え。 「で、今入ってる仕事ってこれだけ?」 隆平は、受け付けを担当してもらっているから仕事の管理は全て隆平だ。 で、 肝心の『仕事』とは、簡単に言うと困っている児童を“支持カード”を報酬に 依頼人の手助けをしていることだ。 なぜ、 彼らは、こんなことをやるのかって? 仕事という大人への憧れもあるようだが、彼らにはやる意味があるらしい。それも重要な。  まっ、楽しいというのもあるみたいだが。 しかし、 そんな仕事も、最近は低レベルのものばかりで、 全然飛び抜けたものがない。
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