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身からでたサビ…… まさに今そんな言葉が当てはまりそうだ 放課後、生徒会室のソファーに座り窓から見える空を見つめていた 「会長、最近冷たいのは翔のせいですか?」 うるさい…… ちょっと可愛がっただけで捨て犬のようになつかれるのは困る 無視して紅茶を飲みながらただ、空を見ていた 「会長がそのつもりなら僕……翔に何をするかわかりませんよ」 「何かしたら君を殺すよ?」 「それでもいい……お願い、冷たくしないで」 男の恋愛は女より疲れるな 「私はもう君に触れる事はありませんよ」 「いいですよ……じゃ、この写真を翔に見せてあげます」 「写真?」 「ほら、よく撮れてるでしょ?会長はいつも上の空だから気付かなかった?」 うかつだった いつの間にこんな写真を 「翔、まだ教室にいたかな……」 こいつ…… 「無理矢理奪ってもダメですよ……まだ写真はたくさん隠してあります」 まさかこの私がこんなガキに脅迫されるとは 「何が目的ですか?」 「優しくしてほしいだけ」 「では、優しくしたら写真を渡してくれますか?」 「優しくしてくれたら……」 しかし、果たして一度きりで終わるのだろうか 「一度だけなら優しくします……しかし本当に一度だけだと約束出来ますか?」 「仕方ないよ……僕、親の仕事の関係で来月海外に引っ越すから」 「成る程」 「だから最後に思い出が欲しいだけ」 「……やり方は卑劣ですが君を信じる事にします……ここへ」 「はい」 これで翔にバレないなら安いものだ さっさと終わらせて写真を受け取らなければ
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