展望

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山本周五郎の短編集を入手して、夜を徹して読んでみた。現代物だ。 驚いた。心が震えた。僕は、泣いてしまった。 時代劇・歴史小説で有名だが、現代の物語も数多く残している。 読者書評には、こうあった。 【もし、この本を読んでも、感動しない、泣かなかったという人が居たなら、そんな人とは友達になりたくない】 読者に、ここまで云わしめるとは……世の中には凄い作家が居たものだ。 【賞賛は読者からいただく】と言い切って《直木賞を固辞した唯一の作家》と聞かされたが、彼はそれ以外の数々の文学賞受賞を、ことごとく辞退している。 なるほど、マスターの言う《世に稀有な作家》というのは大げさではなく本当のことだった。
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