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由香里……バーのマスターに跡を継いで欲しいと誘われたんだが、どうだろうか?
僕にできるだろうか?
『あなたは、そんな人になりたいの?』
うん。憧れを感じた。
僕は胸の内に居る由香里と対話を始めていた。
『なら、いいんじゃない? 向いてるかも?』
そう思うか? うん。あのマスターの仕事ぶりには、何とはなしに惹かれるものがある。なんていうか……人を和ませる力がある。
それは、苦難を乗り越えて来た大人の自信と、役割を自覚した人間の深い覚悟から生まれる包容力だろうと思うんだ。
『そう感じたなら、あなたが、やりたいように、やればいいのよ』
うん。昨日、帰りしなにこんなことがあった。
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