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「力勝負で勝てるとでも思ってんのか?」
「ぁ……ヴェルテっ……」
しかしそれをこいつが許すはずもなく、シーツを掴んだ手をとられたうえにぐっと体重をかけられてしまう。
「お前だって限界だろ」
「ん、あ……けどっ……」
肩越しに見返せば唇を啄まれ、さらに囁きとともにスラックスの前を撫でられ反射的に躰が震えた。
そこはすでに形を示し始めていて、辿るように触れるやつの指に躰の力が抜けていく。
ダメだ。こんなの。
驚くほどこいつの熱に流されやすくなった自分が恨めしいが、受け入れたのは他ならぬおれである。
でもこんな明かりにさらされた場所で許してしまえば、いつも闇で隠していたものも見透かされてしまいそうで。
それが一番恥ずかしくて仕方ないのだ。
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