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身悶え、顔を腕で隠す仕草に俺は一つ朱い痕をそこに残して。
「アズ」
「っ、あ……」
その足を肩にかけて躰を寄せ交差する腕にも口付けて名前を呼んだ。
無理な体勢にか、それとも声に反応したのか小さな声を零したアーズリーは腕の合間からこちらを見る。
「アズ、好きだ」
「……」
見上げる瞳に囁いて、だからさせてじゃ我ながら即物的だとは思ったけど。
好きだからしたい、ってのは間違っちゃいない。はず……
そもそもこんなふうに煽られるのもアーズリーだからとか考えていたら、するりと首に腕が回されていた。
「……勝手に、しろ……」
呟かれた言葉は突き放したものだが、逸らされた視線と朱い頬が答えをさらけ出していて。
あぁ、やっぱりかわいいよな。
なんて内心で笑いながら、愛おしいこいつを深く抱きしめた。
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