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妙に体が重いのは寝起きだから。なんて軽く考えていたんだが。
「……はぁ……」
だるさは時間が経つにつれ引くどころかひどくなる一方だ。
さらにいつもなら気にならない賑やかさがやけに耳につく。
どうしたんだかな。
うるさいなんて言うのは気が引けて、俺はソファーの肘掛けについていた腕に凭れながら小さくため息を吐いた。
そんななんてことはないはずの動作一つにまで体力を削がれる感じだ。
「どーしたのよ、そんな顔して」
「あ?」
顔をあげるのも億劫になっていたら、ふと目の前に影が落ちる。
目線だけ向ければコーヒーを運んできたらしいロッサで、目のあった俺を見て不安げな表情で問いかけてきた。
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