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――ヴェルテ
アーズリーが慌ただしく出て行ったのが気になったが、追う気力もなく着替えてもう一度寝転がった。
消耗した体力を寝て取り戻したいのに、さっきと同じように深く眠れず瞼を閉じては開いてを繰り返して。
さらに纏わりつく気持ち悪い熱に浅く寝れば妙な夢まで見てしまい、ますますだるさだけが積もっていく。
けどようやくうとうとしたところに微かな物音が耳に入って、俺はゆっくりと視線を巡らした。
するとさっき出て行ったはずのアーズリーがまたサイドテーブルに何かを置いている。
「今度はなんだ?」
「!?いや、起きたなら薬飲ませてこいと……」
眠りを妨げられ、思わず口から出たのは随分不機嫌な声で。
はっとしたようにこっちを見たアーズリーは小声で答えてきた。
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