fragrance

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「あーその、なんか寝付けなくってちょっと筋トレをだな……」 まぁ、そんなとこだろうな。 いたずらがみつかったようにごまかし笑いで呟くそいつに夜中でもお構いなしだなとこちらも笑みが浮かぶ。 ただこの夜更かしでも朝に強いのだからどういう体の作りになっているんだか。 対照的にとことん朝に弱い自分とつい比べてしまって、少し悔しくなる。 「ま、そろそろ寝ようかと思ってシャワーしに行くつもり、だったんだが……お前どうしたん、これ」 「ぇ、あ……何のことだ?」 くるくる一人で考えていたら、話し続けていたヴェルテがふと通り抜ける途中で立ち止まったかと思ったらいきなり抱き寄せられた。
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