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太陽から真っ直ぐ落ちる光と、それに灼かれたアスファルトから立ち上る熱気に挟まれ景色が揺れるほど暑い中を俺は歩いている。
「暑い」
「……」
正確にはもう一人、今にも力尽きそうな様子で隣を歩くアーズリー。
そもそも出掛けたときはロッサも入れて三人で車で出たのだ。
それが途中で現れたグリージョに借りるの一言で車を盗られ、さらにロッサも連れてかれてしまって。
取り残された俺らは仕方なく徒歩で帰らざるをえなくなったというわけである。
で、はじめは平気だと意地を張っていたアーズリーも、時間が経つにつれ口数が減っていった。
それで終わればよかったのだが、今度は何歩か歩く度独り言のようにアーズリーが暑いと呟きだす。
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