⚠夏の日の戯れ

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俺だって特段暑さに強いわけでもなく、ただ避暑とかと縁遠い生活をしていた結果我慢するしかないと諦めてるだけで暑いのは暑いのだ。 それでも最初は相槌も返していたし、気遣う余裕もあったのだが。 暑い、暑いとわかっていることを隣で延々繰り返されれば当然苛ついてもくる。 うるせぇと一喝してしまうかと考え、ちらりと横を見たら足は前に出てるもののぎりぎりなこいつに追い討ちをかけるのも躊躇われる。 だがこの暑さで沸点は確実に下がっていて、何度か湧き上がる感情を必死でやり過ごしながらどうにか屋敷まで辿り着いた。
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