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部屋へと入った瞬間ぐっと後ろに引かれ、首筋に汗とは違うぬめったものが滑る気持ち悪さに悲鳴をあげそうになった。
な、んだ!?
が、自分を拘束する熱と吸い付く音に開いた口からは息が零れる音が出ただけで、それでも振り払おうと躰を捩る。
「っー……っヴェルテ……」
しかしまた首筋に当たった熱が今度はゆるく噛んでくるのにようやく背後のやつが何を仕掛けてきたかに思い至る。
制止の意味を込めて名を呼ぶが、絞り出した声はかすれて上擦っていた。
それでも離れた気配にほっとするのも束の間、いきなり方向転換させられ前から掻き抱かれる。
「んぅ、ぁふ……んン……」
荒々しい口付けに翻弄されるままにおれは無意識にヴェルテにしがみついた。
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