⚠夏の日の戯れ

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「で、だ。お前も悪いけど、俺もやりすぎたとは思うからこうやって面倒看ているわけです」 だからこれでおあいこな? なんて頬をつつきながら囁やく表情はいつも通りの穏やかさでこちらの毒気を抜かれてしまう。 普段がさつなのにその実優しいから困る。 それに加え時々こっちの感情全てかっさらうようなあの鋭い熱を孕んだ眼を見せるし、とさっきの情景を思い出して余計戸惑う。 「明らかおれの方が負担かかりすぎだ」 翻弄されっぱなしだと悔し紛れにひねた答えを返した。 それでもヴェルテは気にしないでそうか、と軽く流してまたあやすように頭を撫でてきた。
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