⚠夏の日の戯れ

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――ヴェルテ 甘やかし過ぎだ…… 眠そうにアーズリーが呟いた言葉に俺は答えあぐねた。 俺としては好きでやってるだけなんだけどな。 さらに溺れそうと言うアーズリーをちらりと横目で見る。 前々から気付いていたがこいつは甘やかされ慣れてない。 与えられたのを消化しきれてない。だからこその溺れる、なのだろう。 「いっそ浸かりきっちまえばいいのに」 でも離れられないと言うなら嫌ではないんだろうと俺はぽつりと零した。 現に頬へ伸ばした手をしっかりと掴んでいるのだから。 独り言だったが、少し耳に届いたのか曖昧な声がして俺は腕を回してかいぐって誤魔化す。
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