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枕元の目覚ましの音に目を覚まして一番に見たのは、朝日を受けて煌めく銀色の波。
腕におさまったそれを指で梳けば、けたたましい音もものともせずに未だ夢の中なアーズリーの寝顔が現れる。
「アズ、朝だぞ」
「ぅん……もう、少し……」
アラームを切った俺がやや大きめの声で呼んでも曖昧な返事しかなく、すりすりとすり寄ってくる始末だ。
寝つきはいい反面、寝起きはものすごく悪いアーズリーの寝ぼけた仕草は可愛くて、ついしたいようにしたくなる。
「だめ、ほら起きろって」
が、今日は出掛ける予定があると言ったのはこいつで俺は無理矢理体を引き上げた。
それでベッドに座わらせたはものの、まだうつらうつらと船をこいでいる。
昨日はなにもしてないんだがなぁ……
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