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まるで睡眠不足と言わんばかりの様子に、さっさと着替えを済ませた俺は呆れるしかない。
それでもしばらく眺めていたら、ぐしぐしと目を擦り始めたので覚醒はしだしたようだ。
「おはよ」
「あぁ、おはよう」
やがて緩慢に顔を上げてまだ眠そうな目で俺をとらえるので、笑い返してそっと額に口付けてやる。
軽いキスに擽ったそうにアーズリーが表情を緩めるから、つい頭もかき回したらそれは払われてしまった。
「起きたらはやいんだよなぁ」
それからはてきぱきと身だしなみを整えていくアーズリーの背に、さっきまでの甘さなどなく名残惜しくなってそう呟いてしまう。
とちょっと出来心が疼いて俺は静かにベッドから腰をあげた。
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