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振りほどこうともがくのも気にせずに顎を乗せて喋るからくすぐったくて仕方ない。
「なぁ、アズ」
「ぅひゃ、朝からふざける、なっ」
さらに笑うたび首筋に息がかかって、変な気分になっていたところへさらに耳にキス、というより柔く噛みつかれ、みっともない声を上げてしまった。
「いいじゃねぇか。もうちょい」
「ぁっ……めだ、今日は出掛けるって……んっ」
戯れの域をでかけているキスと低い囁きに身を捩るが、するりと降りた唇がうなじに触れると抗えなくなる。
それでも自由になった片腕を回してヴェルテの額を押し退け振り向いた。
「それに、」
「?」
やつの不満そうにしている顔に、自分も少しもったいないと思ってしまう。
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