⚠ΧΧΧ-kiss,kiss,kiss-

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うっかりこのままでいたくなったが、おれは出掛けたい理由を思い出す。 「いい店を見つけたと言ったのは、お前じゃないか」 それは何日か前にヴェルテが教えてくれたこと。 「……そうだったな」 言ってからきっと真っ赤なんだろうと自覚して顔を伏せたら、頭上で笑う気配のあと解放される。 「覚えててくれたから我慢しとく」 ただ額につけたままだった手をとられ、そのまま甲に口付けられた。 それに一気に頬が熱くなって、慌てて手をひっこめる。 「ほら行こうぜ」 あわせて早くなった鼓動を落ち着かせようとしているのに、やつは一人楽しそうに目を細めて入り口に先に行ってしまう。
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