無自覚、自覚

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「で、何ぐだぐだ悩んでんだ?」 「!?」 心の内を覗かれたような質問に驚いた拍子に咽せる。 ヴェルテもそうだが、どうしてこうこいつらは無駄なことに鋭いんだ。 「そう睨むなって」 「睨んでないし、別に悩んでなどいない」 ソーレを見ればおどけた仕草で返され、すぐに視線を外す。 「そうか?ヴェルも気にしてたぞ」 「ぅ……」 しかしそんなことを言われ、ちらりと横目でやつを見る。 ここであいつの名前を出すか。 にやにやと笑っている顔におれは顔をしかめる。 仕方なくおれはぽつぽつと話す。 もちろん肝心な部分はぼかしながらだ。
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