46人が本棚に入れています
本棚に追加
しばらくして戻ってきたヴェルテに手渡されたホットドッグに、軽く食べきれるかという疑問が沸くが、とりあえず齧じりついた。
だが、一口食べてしまえば案外体は食事を求めていたらしく、二口三口と食が進む。
「ど?美味いだろ?」
「っ……まあまあだな。でも悪くはない」
同じく隣で食べていたヴェルテに問われ振り向いたら、口元についていたケチャップを拭われ少し面食らう。
手軽さ重視で味は月並み、でもさっきのヴェルテが言ったように明るい空の下で食べるのは楽でもある。
それに強引だったとはいえ、こいつと一緒に居ることに改めて思い至り、恥ずかしくて目を逸らすも小声で答えた。
確かに、たまにはこういうのもいいか。
その後なんだかんだと平らげたおれは、頬を撫でる風に心地よさを感じて目を閉じたらそのまま寝てしまっていた。
end
最初のコメントを投稿しよう!