vs Chameleon's boss-3.5

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北斎の絵は手に入った。 十五右衛門も退けた。 けど…… 「パソコンとにらめっこで寝てないんでしょ?ちゃんと寝たら?」 「平気だ。お前こそ疲れているんじゃないのか」 その一番の功労者は、ヴェルテは逃走用の車に乗り込んですぐに気を失って。 手下の手を借りて部屋に運び、手当てをしたのに目を覚まさないままだ。 聞けば苦戦どころか、ロッサが向かうのが少し遅れていたら死んでいたかもしれなかった状況になっていたらしいのだから当然であるのかもしれない。 しかし幸い外傷は深くもなく命に別状はないが、やはり目覚めないのが心配で部屋の前まで来たはものの、入るのを躊躇われてドアの前で蹲っていた。 そこへおそらく似たような理由で来たのだろうロッサに声をかけられたが、顔は上げぬまま手を振り答える。
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