vs Chameleon's boss-3.5

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さらに自分のには砂糖を加えたカップを持っておれは再びヴェルテの部屋に向かう。 ノックをしてから寝てるかもしれない、ということに気付いたが返事があるので中に入った。 「どーしたよ。まだなんか用か?」 「自分のを作ったついでにだ」 横までいけば不思議そうにしているこいつにカップを差し出す。 受け取り中身を見て眉を寄せたのは一瞬で、顔を上げたこいつは気がきくなと笑顔を向けられた。 その笑顔におれは昨晩の後悔が頭をもたげ、返事もそこそこに部屋を出ようと身を翻す。 「……なんだ?」 しかしアズ、と呼ばれさらに手を取られるので首を巡らせヴェルテを見た。 目があえばヴェルテは掴んでいた手を離し、ぽんぽんと自分の隣を叩いている。 座れ、ということらしい仕草にどうするか迷うも、黙ってうかがうこいつの目に嫌とも言えずベッドに腰をおろした。
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