ポッキーゲーム

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「アズーちょっといいか?」 ある日の昼下がり、暇を持て余した俺はアーズリーの部屋のドアをノックした。 「なんだ」 「いや、別に暇だから……何食ってんだ」 聞いといて返事を待たずに開け、イスごと振り向いたアーズリーに軽く手を振りながら傍に寄る。 「チョコプレッツェル。というか勝手に居座るな」 パソコン画面にはチェスの盤が映っていて、どうやらゲームの最中だったようだ。 そしてちらりと手元に視線を落とすと、封の開いた菓子袋が目に入る。 またパソコンに向き直ったアーズリーが答えるのに、俺は相槌を打ちながらベッドに腰をおろした。 その俺にアーズリーは眉をしかめるがにやりと笑ってごまかす。
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