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「俺に何の用だ…。デブ猫」
たくさんの帽子を被った兎の耳が生えた美丈夫が怪訝そうに言う。
デブ猫と呼ばれた(通称チェシャ猫)は答える。
「それはないんじゃないの~。帽子やさん。それに僕は太ってないし~」と明るい声で答える猫耳の生えた青年。
「仕方ないだろ…。そういう設定なんだ。俺はきちがい帽子やで貴様は太ったチェシャ猫だ…。」と面倒くさそうに言う。
「誰が考えたの?」チェシャ猫が問う。
「さぁな…。『不思議の国のアリス』を考えた奴に言ってくれ…」帽子やはどうでもいいと言わんばかりに答える。
「あれぇ~、『おとぎの国のアリス』じゃなかったっけ?」チェシャ猫はすかさず答える。
「そうだったか?まぁ…どちらにしても早くこの茶番を終わらせたいものだ…」
帽子やは紅茶をもう3杯も飲みながら…ずっと何かを待っていた。
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