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「ところで何しに来たんだ?」忘れかけてた最初の質問に戻る。
「ん?何しに来たんだっけ?君の話が長いから忘れちゃっただろ」ちょっと怒りながら言う。
帽子やは呆れながら言う。
「台本に書いてあるんだから仕方ないだろ…。それと台詞、二度と忘れるな…」仕方なくカンペを出す。
「あっ、僕に見合う帽子を買いに来たんだっけ。ということで帽子くださいな」チェシャ猫は言う。
「あいにくデブ猫に見合う帽子はない。」きっぱりと言った。
「えぇ~、それなら言わせないでよ」ぷんぷんと怒る。
(だから台本だって)帽子やは首を横に振る。
「おぃ…、客人だ。席をはずせ」帽子やはそっけなく言う。
「はぃはぃ…、僕はお邪魔ですよね。帰りますよっ」
皮肉たっぷりの言葉をいい残しヒラリと木の上に消えていった。チェシャ猫がいなくなったのを確認すると、向こうからやってきた少女に声をかけた。
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