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―――
｢……い。おい｣
ん…？遠くから声が聞こえる。
｢おいって…起きろよ？夜中だぞ｣
その声は徐々に私の脳へと運ばれてきた。
…え？夜中？
夜中という単語に、私はハッと深い眠りから目覚めた。
｢夜中…?!｣
目を開けると、辺りは真っ暗。
街灯が数個しかなくて、そのまわりにしか光がない。
起きたばかりで、頭がぼーっとしている。
｢……｣
だんだんと脳が起きてきた。
すると、目の前に影があることが認識できる。
｢…あ｣
影を見上げると、暗くて見にくい視界の中に、人が立っていた。
その人は、私を見下ろしているように思える。
｢……｣
｢……｣
沈黙が苦しいので、私は目の前の人に話し掛けた。
｢…あの…｣
…といっても、残念ながら、言葉は思いつかない。
｢……ずっと寝てたの？ここで｣
何を言おうかとパニクっていると、目の前の人は質問してきた。
声からして、男の人みたいだ。
少し低い、声。
私は返事を返した。
｢あ…はい｣
｢ありえねぇ…お前、ある意味凄い｣
その人の口からは、少しため息まじりにそう言葉が聞こえた。
｢…帰んなくていいの？｣
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