公園

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冷静に発せられる彼の声。 彼の後ろでは月が、青く光っていた。 「どこに…?」 そして、まだ寝ぼけている私。 彼は呆れたように、顔を歪ませながら、私に言った。 「……はぁ?家に決まってんだろ」 「あ…そっか…」 そこでやっと、私は理解した。 …けれど、私はベンチから立ち上がらなかった。 「……帰んないの?」 彼はとても不思議そうに、首を傾げながら聞いてきた。 私は彼を見上げ、小さい声で 「……もうちょっと、ここにいます」 と答えた。 なんだか、もう少しここにいたい。 ぼーっとしたい。 …帰りたくない。 そう、思った。 「親、いいの?」 私を見下げながら問い掛ける彼から、私は目線を外し 「…はい」 と呟いた。 …どうせ帰っても、きっと両親はいないだろうし。 家具達が、待っているだけだろう。
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