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…普通寝るか?
しかも、こんな時間まで…。
……さっきもこんなこと、思った気がする。
…辺りには相変わらず人がいない。
夜の公園は、少し不気味だ。
夜の公園に、俺と美琴と言う女の子二人きり。
「ふーん…」
公園でのんびりしてたら、寝てしまった…のか。
……なんてゆーか…
こんなこと、言っちゃいけないのかもしれないけど……
馬鹿か…。
…まぁいいや。
しかし、なんで家に帰りたくないのだろう。
きっと、何か理由があるに違いない。
なぜなのか聞こうと思ったが、見ず知らずの俺が、そこまで踏み込んではいけないと思い、聞くのを辞めた。
…のんびりしたくなって公園に来て、寝てしまって帰りたくない、と…。
「……いつまでいるつもりなの?」
「…わかりません」
……。
彼女の横顔は、疲れていて悲しげな顔をしていた。
「……ちょっと、肌寒いな」
「…はい…」
……どうしてこうも会話が弾まないんだ。
また、沈黙になってしまった。
空を見上げると、微量の星達が輝いていた。
「星…綺麗だな」
そう言うと、彼女はゆっくりと空に顔を向けた。
「…そうですね」
「…あ、あの星。
めちゃめちゃ輝いてる」
「……」
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