暗闇。

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冷蔵庫の中は、綺麗に片付きすぎていた。 卵が三つとハムと飲み物だけ入っている。 「ふわあ~…」 大きなあくびを口で押さえながら、卵とハムを取り出す。 熱した、使いなれたフライパンに、ハムを乗せて卵を落とす。 すると、ジュージューという香ばしい音が、私の耳へと運ばれた。 塩胡椒をパラパラとふり、軽く味付けをしてスクランブルエッグの完成。 「いただきます」 四人用テーブルに一人で座り、スクランブルエッグを食べる。 卵の黄身をお箸で割ると、トロトロとした黄身が出てきた。 よし…今日は成功。 朝食をちゃっちゃと食べ終え、学校に行く準備をした。 スカートは一回も巻かず、シャツもちゃんといれて…まさに真面目ちゃんみたいな格好の制服。 正直…ちょっと嫌だけれど、これも高校に行くため。我慢我慢。 「…ふぅ、行くか」 そう言うと私は、通学鞄を持ち家を出た。 空はすんでいた。 綺麗な水色が、町をおおっている。 足を進めると、同じ学校の子がちらほらと歩いているのが、目につく。 みんな、友達と楽しそうに喋っている。 そんな人達を横目で見ながら、私は学校へと急いだ。
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