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…はあ。
高校なんて、行きたいとも思わない。
けれど…今は学歴社会。
高校に行かないと大変なことになる。
…世の中、本当嫌になる。
先生が綺麗な字で、スラスラと黒板に書いていく。
その文字を眺めながら、私はシャーペンの動きを止めた。
……どうせ高校へ行って、大学へも行ったって、人生どうなるかわかんない。
私なんて、誰も必要としていないし、存在さえない。
それなら、消えたほうがいいのかな。
窓の外の、大きな木。
太陽の日差しを浴び生き生きとしている大きな木の葉っぱが、二枚落ちた。
私は自己嫌悪に陥り、心が果てしなく底まで、黒く続いていた。
私はいつも自己嫌悪に陥ってる。
ずっと掘られ続けた心の穴は、底が見えない。
自分が掘った穴から抜け出せず、抜け出したいとも思わない。
そんな気力さえない。
…いつからか、私はそうなっていた。
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