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体育館裏から逃げ出して数十分。俺と椛は街の外れを駆けていた。
『待ちやがれゴルァァァ!!!』
沢山の不良というオプション付きで。
どうやらあの後リーゼントが仲間に召集をかけたようだ。
最初は3人程だったが、今では30か40位に追いかけられている。
「おっ、お兄ちゃん!もうダメかも!?」
すでに走り始めて30分は経過している。俺はまだ大丈夫だが、女の子である椛は体力に限界がきたようだ。
「椛、あの廃ビルに入るぞ!しっかり掴まってろ!」
「え?どこにあ――」
俺はそう言って椛をお姫様抱っこの形で抱きかかえ、近くに建っていた廃ビルの中へと突っ込んだ。
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