逃れ者

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--ザワザワ。 不気味に擦れる葉の音に、風が不協和音の様に奏で始める。 「やはり止めましょうよ?国境越えたら。」 かなり微々っている騎士がいるが、数は5、6人か。 「だが、国に戻って見ろよ?命令を実行出来ない奴は消されるぞ。」 他の騎士が話していると、静かに佇んでいる榑徒と、出逢ってしまい 「管理者の命だ。・・・・・・消えて貰おう。」 淡々に言う言葉には暖かみなどまるで無い。 ・・・・・・ザシュッ。 素早く動かされた剣に、滴り堕ちる紅い雫。 他の騎士達が動く前に、他を斬り捨てる。 静かに無慈悲に、瞳は揺らがずに実行する。 「悪いな。・・・・管理者は国境に来る者には、厳しいんだよ。」 剣を異空間に仕舞うと、歩き出す。 怨むなら好きなだけ怨め。 俺達はどうせ何処か壊れているんだから。
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