魔力制御具

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「そんなことよりサラカエル。いや、出虱技師。俺たちの魔力制御具を作ってくれないか?急ぎで。」 千歳はもう涼の事は放っておき、優奈に話しかける。 「ええ、マスターから話は届いているわ。あそこにある特別魔力測定器で魔力を測って頂戴。大丈夫よ。クロノス様の魔力にも耐えられる測定器だから。ま、私が改造したんだけどね♪」 優奈はエッヘンとでも言いたそうに腰に手を当て胸を張っている。 「ああ。あと、出虱夫妻。俺らのことは役職名で呼ばなくていい。俺は千歳。あっちは涼でいい。」 いまだ魂の抜けている涼を指差し、優奈たちに説明する。 「では、私たちも光耶と優奈でいいですよ。あと、優奈に触ったらいくらクロノス様でも容赦しません。」 ニコニコとしながら話している光耶だが、後ろには黒いオーラが見える。 「わかった。光耶、優奈。おい、涼。いい加減起きろ。」 起きろといわれても起きない涼。 「チッ」 千歳が舌打ち。と同時に… 「ぎゃあぁぁあぁあぁ!!」 涼の悲鳴。 「もうちょっと加減してくれてもええやんか・・・・・あやうく心臓までどっか逝く所やったで。」 千歳の攻撃は電気だったのだろう。涼の髪はいつもにも増して逆立っている。 「いいから計るぞ。」 千歳は測定器の前に立ち、ナイフで指を少し切った。そして測定器に血をたらす。 すると、一枚のレシートのような紙が出てきた。 「次はワイやな。」 さっきの電撃により復活した涼も測定器に血をたらす。 「二人とも計り終わったわね。私に紙を頂戴。これをもとに制御具作るから。」 言われたとおり紙を渡す二人。 「あ、魔力どのくらいまで下げるの?それも聞いておかないといけなかったの忘れてたわ。」 手のひらに拳を立てて言う優奈。 「あ、じゃあ10000くらいまで。それ以下は自分らで抑える。」 「あとアクセサリーの形は?派手なの!とか注文があったらそんな感じの作るわよ。」 優奈はすでに仕事の顔つきだ。最初のようなふざけた雰囲気は無い。 「あー俺はピアスがいいな。できれば片耳だけにつけたい。無理なら両耳で。地味なもので小さめのやつで頼む。」 「ワイはブレスレットかアンクレットがええなぁ。緑なら何でもええわ。」 千歳は少し考え込むように、涼はすでに決まっていたようで腕を組み部屋の中をうろうろしながら言った。
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