学園入学!?

2/3
前へ
/26ページ
次へ
'ギルドマスター室' そう書かれた扉の前に2人は立っていた。 2回ノックし扉を開ける。 「「失礼します。」」 その部屋には…緊張した雰囲気が… 存在しなかった。 「おーい。お二人さん、助けておくれー。」 書類が崩れた中からギルドマスターらしき人の声が聞こえる。どうやら書類の雪崩が起きて埋まってしまったようだ。 「クロノス様…、あれ…」 ラファエルは笑いをこらえるのに精一杯で肩が震えている。 「……ラファエル。ギルドマスターを傷つけないように書類全部粉々にしろ。面倒だ。」 クロノスはあきれ返って、ぼそぼそと呟いた。 「クロノスや、書類粉々にするとか言うたら今月の給料半分にするからの。」 書類の山の中からギルドマスターの声。 「「地獄耳」」 二人の声が同時に重なる。クロノスが諦めた様に指を2回パチンと鳴らした。 すると、どうだろう。部屋の中は綺麗に整頓され、塵一つ残っていないまともな部屋になった。しかもギルドマスターは椅子に座っている。 「ほっほっほ、やはりクロノスの魔法は精密じゃのう。一寸の狂いもないわい。それにしても便利な魔法じゃて。」 満面の笑みでギルドマスターが言う。そして真面目な顔つきになり続けて言う。 「神に使いし者、風の言詠み。両名に重大任務を与える。その為に呼んだのじゃ。」 空間は一変して緊張する。そして、ギルドマスターは1枚の紙を二人に差し出した。 それをクロノスが受け取り、読み始める。 「『<神に使いし者><風の言詠み>両名にサマナリカ学園大学部入学を命ず。尚、この指令は強制である。        大魔導師会代表           光導師』
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加