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ハッ、いかんいかん! 武田○矢やってる場合じゃない! このままじゃ遅刻確定だ!
慌てて僕は学校に向けて走り出した。
50メートル位走ったところで、チラリと振り返ってみる。すると先程の彼女が土手に寝っ転がって本を読んでいる姿が伺えた。
ああ……。何て優雅なお姿……。名前訊いておけば良かったかな。って訊ける訳ないか。
「キャハハ! ウハハハハ!」
……何やら笑い声が聞こえてくる。腹を抱え左右に転がったり足をバタバタさせてるし。どうやらあれ、ギャグ漫画らしい。
よく人目を気にせずあんなにも爆笑できるな。僕の中の彼女のイメージにちょっと……ほんのちょっとだけ亀裂が入った。
てか彼女は遅刻……と言うよりサボり確定だな。
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