出会い頭、出会いかしら

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 ってダメだダメだダメだ!  せっかく受かった高校だぞ! 行かない訳にはいかんぜよ! ここで行かんと……ぜにまっこと、男じゃないぜよ!  そう自分に言い聞かせると、再び踵を返し学校へ向かい歩き出す。あ、僕土佐出身じゃないです。念の為。  ふと腕時計に目をやると、ある事態に気付く。  ……って、もうこんな時間だ。こりゃ急がないと遅刻だぞ。  僕は昨日、緊張のあまりなかなか寝付けず、結局寝坊し少し遅めに家を出ていたのだ。  でも走るのダルいな……。朝から疲れたくないしな……。どうせ足遅いしな……。  ヤだなぁ……入学初日に遅刻とか。注目されるよなぁ。それだけは絶対嫌だなぁ。  てな訳で、やっぱ仕切り直しって事で明日から行こうかな! 今日はどうせ授業無いし! うん、そうしよう!  そう決め込むと、僕は三度Uターンし家に向かって歩き出しました。  そしてまたまた立ち止まった。  ……いやいやいや。さすがに入学式をサボるのはどうかと……。後から親も来るんだし……。  それに明日から行った場合、クラスの中で僕だけが見知らぬ顔になる……。  そしたらいきなり浮いた存在になっちゃうって! 友達作りのスタートダッシュ出遅れるっての! どう考えてもそっちの方がキツイよ!  ああ……。僕の中で天使と悪魔が戦っている。もうね、さっきから僕、∽な感じで行ったり来たりしてますよ。
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