ケース1

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今日も行きつけのバーで酒を飲む。 依頼を受けた日には必ずといっていいほどこの店で酒をあおった。 「マスター!いつものやつを頼む」 カウンター席に肘を付きながら右手を上げる。 マスターは怪訝そうな顔をしながら裏に引っ込んでいった。 この店のマスターは日替わりだ。バーとしては変わっているが、茶色を基調とした店の雰囲気と酒の味が俺という存在にぴったりの店だった。 しばらくするとテキーラとターキーが運ばれてきた。 それと同時、携帯が鳴った。 デーン…デデン!アチョーッ!♪(燃えよドラゴンのテーマ) ピッ 「はいもしもし」 「俺だ、誘拐犯だ。今から1時間以内に指定の場所に来ないと人質を殺す」 「な、なんですってぇ~ッ!?わかったすぐいく場所はどこだぁッ!!」 「A埠頭の1番小さい倉庫だ」 「いよっし!くれぐれも人質に手を出すなよバッキャロウッ!!」 ピッ 通話が切れた。
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