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『拝啓、墨田くんへ
もう知ってると思うけど、僕は病気です。
顔が動かなくなる病気なんだけど、僕は笑顔のまま固まってしまって、こんな顔になってしまった。
君には、随分迷惑をかけた。
僕の顔を見て不快に思ったのかもしれない。
でも、君は覚えてるかな。
最初に話した時、逃げ出したりしてごめん。
君は僕を心配してくれてたんだよね。
とても嬉しかった。
僕はもうこの世にはいないけど、僕は君に会えて良かったよ。
さよなら。
敬具』
泣いた。
もう、これでもかってくらい、泣いた。
母親がティッシュを渡してくれた。
俺は、その暖かさに触れて、また悲しみが込み上げてきた。
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