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ディアスは立ち上がって綺麗な姿勢で礼をする。優しげな微笑みを常に浮かべているので優男の様な印象を受けるが、指揮官ということは中々の切れ者なのだろう。その上教育係なのだ、国王からの信頼も厚いに違いない。
ディアスが座り、メイドが紅茶とお菓子を運んでくる。
「さて、紅茶の準備も済みましたし、先程の件の話に入りましょうか」
ディアスが微笑みながら話し始めると、フィーネが気まずそうに顔を背ける。
「事の発端はフィーネ様が城を抜け出した事です。無駄に綿密な計画だったので、発覚まで時間が掛かってしまったのです」
「だって、街って楽しそうなんですもの…………」
「言い訳しないでください」
不満そうに唇を尖らせるフィーネに、ディアスは苦笑いしながら言う。
「そもそも、イグリンド家の者達は自由なのに何で私はダメなのですか!?不公平です!!」
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