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「いや、立場が違いすぎるだろ」
「いえ、実際イグリンド家には王位継承権があります。まぁ直系ではないので継承位は低いのですがね」
「そうなのか…………」
「ですがイグリンド家は自衛出来るだけの修錬を重ねている者が殆んどです。対して王家はその血脈の重要性から、実戦は積ませず、知識を優先してお教えしています。辰巳様も御覧になったのでしょう?逃げることしか出来ない様を」
「魔法は教えてないのか?」
「残念ながら王家一族の魔法は大規模なものばかりで、街中で使って良いものではないのです。私達とて、意地悪で言っているのではありません。本当に、御身を心配して申しているのですよ」
「それは…………」
フィーネもディアスの気持ちは分かっていたようで、悔しそうながらも諦めたような目をしている。
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