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「とにかく、この度はフィーネ様を御守り頂き、ありがとうございました」
「私の命を守って頂き、ありがとうございました」
二人から誠意の籠もった感謝をされ、闘いたくて関わった辰巳は心苦しさを感じる。
「いいって別に。暇だったからな」
「そういえば、辰巳様は街で何を?」
「普通にブラブラ散歩してた」
「羨ましい………」
「ではそろそろ、私は仕事があるので失礼します。フィーネ様、くれぐれも抜け出さないでくださいね?」
「分かってますよ………」
ディアスが一礼してから退室し、客室には辰巳とフィーネが残る。
「……………素で喋っても良いよね?」
「ん?まぁ脱走するくらいお転婆ならその口調の方が自然だな」
「でしょ?普段はお淑やかなお姫様で通してるけどさ~、やっぱこっちの方が楽なのよね~」
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