王都

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「(何で出会って初日からこんなに重い話をしなければならないんだ…………)」 「出たくもない社交会にはでなきゃいけないし、縁談はどんどんくるし…………めんどくさい」 「愚痴じゃねえか!!」 「愚痴くらい聞いてよ!!そのくらい良いでしょ!?」 「人の愚痴ほどめんどくさいものはねえよ!!」 「うぅぅ~~」 恨みがましい視線を上目遣い気味に飛ばしてくるフィーネから顔を背ける。 「………なんかこんなのも楽しいね」 フィーネは一転して満面の笑みとなり、辰巳の肩を軽く叩く。 「同年代の友達は生粋の貴族であんまり騒げないから、辰巳は遠慮の要らない初めての友達だね!」 「友達になったのか?」 「もちろん!!」 「そうすか…………」 「学校行ってないんだよね?毎日遊べるよ!!」 はしゃいでいるフィーネに辰巳は罪悪感が湧く。
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