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四月十日。入学式から数日が過ぎ、クラスの雰囲気も和やかになって、みんな談笑している。また、僕も同じで雑談に混ざっていた。
「だから、どうやって竜種を倒せるんだろうな」
彼は“曾良 明(そらあきら)”。好戦的な性格。明るい馬鹿。
「強くなればいいのですっ」
彼女は“巡里 廻里(めぐりまわり)”。暴走しがち。ボケ担当。
「そう言ってもね」
彼女は“日和見 日向(ひよりみひなた)”。妹。備考なし。
「新しく魔法でも調べとく?」
「いや、日影の調べるやつは地味だからな」
「実用的なんだよ」
「明君のは派手過ぎるのですぅ」
「力も大切だけどね」
「まぁ、昼休みにでも図書館行くか」
「便利なのが欲しいけど」
「明君はいつもの通りなのでしょうね」
「決まってるじゃない」
「その通り!」
「あぁ、チームを考えようぜ」
「いいんだよ、俺らはいつもの通りやるだけさ」
その時、僕らは同じタイミングで時計をみた。と、同時にチャイムがなる。
戦闘開始だ。
僕らの通う学校の特色は魔法戦闘に特化しているところがあげられる。そして、設立して間もない学校は、イメージアップとして魔物を狩ることを日課とす。これは、先生方の都合。しかし、生徒側も報酬が学校からでる。成績やら金などが。それ故に、魔物を狩る人は多い。また、魔物などとった魔力生命体を殺す場合、その敵の魔力を奪える。強くなるための近道みたいなものだ。
「でもって、何と闘う?」
唐突に明が話しかけてきた。
「刀蜥蜴とかが妥当じゃない?」
日向が返す。それに対して巡里が、
「またなのですか?もっと強いのがいいのです」
「何でもいいんじゃないの」
──ギャァァァアス
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