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「うぇ…っ、道が分かんないニャ…。」
どこを走っても家にたどり着けず、ティナはすっかり走り疲れてしまった。
「勝手に外に出たから…、ボク…叱られるニャ…。」
ティナは近くの岩に座り込んだ。
「ふぇ…っ、家に帰りたいニャ…。怖いニャ~っ。」
ティナは泣き出してしまった。
「アイ…アイ…、会いたいニャ…。」
「おーい、ティナー!」
「返事してーっ!」
「ティナー!ティナどこなのーっ!」
「ティナーっ!どこニャーっ!」
「ティナーっ!」
三人と二匹はティナを捜していた。
「見つかった?」
いや、とユウは首を振った。
「ティナ…。もう…っ、どこに行ったのよ…!」
アイは泣いてしまった。
「もしかしてティナ…、プレゼントを探しに行ったんじゃない?」
マユが推測した。
「プレゼントを?」
「うん。あの時、ティナ姿を見せなかっただろ?」
「ああ。」
「ティナは自分だけプレゼントを用意してなくて…、みんなあげてるのに、自分だけあげないのは、アイに悪いって気がして…、アイの喜ぶ顔が見たくて…、それで…」
「プレゼントを探しに行ったってことか。」
ユウの答えに、マユは頷いた。
「ティナ…。そんなのいいのに…っ。気持ちだけで十分なのに…!」
こんなところでぐずぐずしてられない…。
「早く捜そう!」
三人と二匹は捜し始めた。
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