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立派な信条は立派だけど
春休みとは、中・高学生にとっては心機一転の機会だろう。
しかし、その機会を疎外した、現時点高校1年の少年、春山秀和(はるやま・ひでかず)が証拠として家でぐうたらしていた。
「明日学校とか、マジありえねぇ」
ぐうたらの象徴、ギリギリまで勉強しないを打開しようと、適当に考えあぐねていた。
考えるのも束の間、「やっぱ無理。強制されないとオレなんもできねぇ」
父の春山生道(はるやま・せいどう)の勉学的包囲網がかかってない長期休暇の宿題はもぬけの殻だ。
生道曰く、テストの点数さえよければ、勉学に励んでいるとみなされるらしい。
こんな醜態をさらせば無論、説教に即移行だろう。
一連の流れで察することができるのは秀和が勉強知らずではないということだ。
昔から、勉強をしなければ想像絶する罰を受けてきた。
勉強など、その苦しみから逃れる術でしかない。
実質、春休みの勉強なんて復習でしかないので、やる意義がない。
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