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          突然下肢に触れられ身体が強ばる 「なにするんだ!!」 我に返り声を荒げれば 「なに、さっきのキスで感じちゃったんだ? もうこんなになってるけど…?」 すでに芯を持ったそこをぐりぐりと乱暴に掴んで、ニヤニヤと意地の悪そうな表情をしている 「ち、ちがっ…!!」 酔いで熱くなってる顔を更に熱くして言い訳しようとしても 「そりゃイイよなぁ、明彦だと思ってあんなすげーキス仕掛けてきたんだから」 愉しそうに言いながら俺の身体を俯せに引っくり返した 「っ!?」 履いていた靴を脱がし、続けてスラックスと下着を一緒に引き下げる 「やっぱ、こんなになってんじゃん」 キスと仁さんからの刺激だけで濡れ始めた自身を見た後、蔑むように俺の顔を覗き込む 居たたまれなくなって目を逸らし、この羞恥プレイから逃れようと身体を横にして捩ると 「やっ…ぁ」 胸の飾りを直にキュッと摘ままれ爪で引っ掻かれて、ビクリと身体が跳ねる 「いい反応しやがって… 明彦の事でも考えてたのか?」 冷たい瞳で嘲笑う仁さんが、なんだか怖かった そのまま再び俯せにさせられ、上から押さえ込まれる 「だったら、明彦がやるみたいにしてやろうか?」 言いながら俺の背中をぺろりと舐め肩甲骨に舌を這わし、自身をゆるゆると扱き始めた 明彦の声と口調を真似て 「和也、綺麗だよ」 今まで寝てきた相手みんなに言われてきたありきたりな言葉なのに、自身が震え雫が溢れてきた 好きな相手と同じ声だというだけで、こんなに身体が反応するものなのだと、初めて知った 「やっ、く…」 「可愛いね、和也 こんなに濡らして、そんなに好きなの? …明彦の事が」 最後のセリフだけは仁さんの声だったから、はっと意識を戻す からかうような言い方に徐々に頭は怒りでいっぱいになっていった 「声似てんだろ?顔見なきゃ あいつにやられてるみたいじゃねぇの?」 後ろを振り返って、仁さんをキッと睨むと予想通りに嘲笑っていた 「やめろっ、…明彦を汚すような事をしないでください」 自分の弟なのに、何故そんなに明彦を汚すような言動をするのかがわからないし許せなかった 「…へぇ、なんだか妬けるね」  
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