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―――…
出逢ったのは高校の入学式
たまたま同じクラスになり、たまたま席も近くて
何となく気が合い一緒にいる時間が多くなっていった
いつしか親友と呼べるほとに近しい関係になり、それこそ1日も空けないくらいに遊ぶようになって
それはお互いに彼女が出来るようになっても変わらなかった
その頃の恋愛なんてままごとみたいなもんで、親友を優先するのが当たり前の俺たちに彼女らが不満を持たない訳もなく、付き合い始めてもすぐに振られるパターンが出来上がっていた
それを明彦と嘆きながらも振られる度お互いを慰めるために遊びに行き、そして同じ事を繰り返す
何だかそれをしたいがために彼女を作ってるような気さえする
それほどに、明彦に慰められるのが…明彦を慰めるのが嬉しかった
高校を卒業し同じ大学へ通うようになってもそれは変わらず
ずっと、そんなふうに過ごしていくんだと思っていた
あの日、自分のホントの想いに気づかなければ…
あれは大学2年生の時、いつものように振られた明彦を慰めるために大量の酒を買い込んで、落ち込むあいつの家で飲み会をしていた
「俺のどこがいけないって言うんだ!?
今度は結構本気だったのに…
あゆ――!!」
自分を振った元カノの名前なんか叫んでみたり
「いや、だから俺らがお互いを優先し過ぎなんだよ
お前、あゆちゃんとの約束忘れて俺と遊んでたって事、何度もあったじゃん」
明彦は据わった目で俺を見据え
「じゃあ何?
俺が振られたのって和也のせいって事?」
――違ぇ…、それは自分のせいだっつうの
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