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――ふぅ、ちょっと飲み過ぎたかな…
視界がぶれ始めて漸く気づくとか…、笑いそうになる
挙式と披露宴は二人の人柄のおかげか大いに盛り上がり(仲間たちからの余興の凄まじさと会社上司のつまらない挨拶はいただけなかったが)、笑いと感動溢れる温かいものだった
その中で、幸せいっぱいの顔で微笑む二人を間近で見せつけられもした
この風景を覚悟していたにもかかわらず、俺の心は予想以上に切り裂かれて血を噴き出している
今開かれている披露宴の二次会は、チャペルに隣接しているホテルの敷地内にある小洒落たレストランで行われていた
痛みを忘れるために過剰なアルコールを摂取しているのに、まだその傷を麻痺させてくれない
いくら飲んでも、二人の姿がここにある限り効き目はないように思えた
はじめのうちこそ大学時代の友人たちと懐かしく話しもしていたが、時間が経つにつれそれぞれに新婦の友人と仲良くなったり席を変えたりで、気づけば俺一人だけがテーブルに着いていた
少し寂しくなったから、レストラン内の片隅にあるカウンター席へと移る
「同じのくださぁ―い」
グラスを軽く上げカウンター内のバーテンに注文してから、そっと主役の二人を見つめた
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